PHANTOM SM-15
メルカリで購入。
1981年製のようです。
ウッドノブとこの形、好きです。
スプール周り、フット上部に汚れあり。
ハンドルを回すとシュルシュル音あり。
スプール回転は良好だがシャー音あり。
クラッチの操作感がモッサリした感じ。
ドラグの調整が効かない。調整範囲が狭い。
ハンドルノブからキュルキュル音あり。
という状態です。
それでは分解整備やっていきます。
先ずはギアボックス側の2個のツマミを緩めて3分割とします。
(左写真)パームサイドカバーの5本のビスを緩めてカバーを外します。
・・・が!
(写真右)このラインガイドのシャフトのビスがクルクル回って外れません。
ネジ山がダメになっているのかと思い、もう一つ同じリールのジャンク品でも購入しないとダメか?などと考えながら、浸透潤滑剤を吹きかけてカップを持ち上げながらネジを回してなんとか外しました。
ところが、カバーを外してからネジ山の状態を確認しようとビスを入れてみたところ、異常なし?!その後すぐに気が付きましたが、必死にネジを外そうと頑張っていたあの時、このシャフト自体がネジと一緒にクルクル回っていたんです。
まぁ何はともあれ、異常なしです。失礼しました。
続いてバラしていきます。
(左写真)ラインガイドキャップを外して、中の爪を取り外します。
(写真右)Eリングを取り外して、ウォームシャフトを取り外します。
ベアリングを取り外します。
こうなりました。
続いてこちら、ギアボックス側をバラしていきます。
この止め輪が外しにくかったー。
やっぱりEリングはいいものですね。
上から順にバラして、
こうなりました。
二つのビスを外して、オープンです。
確実に元に戻せるように、写真を撮っておきます。
(左写真)クラッチOFFの状態
(右写真)クラッチONの状態
メインギアシャフトと逆回転防止の部品を取り外します。
こう組んであります。
ここでまた、
(左写真)クラッチOFFの状態
(右写真)クラッチONの状態
これはここまでしかバラせないようです。
裏側、ベアリングを外します。
メインギア上側にあるドラグワッシャーがメインギアにくっついていて取れません。
分厚くカッチカチに固いものです。材質は何なんでしょうか?
0.7mmの精密マイナスドライバーでなんとか剥がそうとしたところ、こうなりました。
まっすぐに直そうと試みましたが、この後完全に折れてしまいました。
コンマナナにはこれまで色々な場面で助けてもらいました。ありがとう。
切り替えていきます。
こうなりました。
全バラ完了です。(ドラグワッシャー以外)
部品洗浄、部品点検終わりました。
スプール軸を支える2個のベアリングは新替えとなります。
あのドラグワッシャーが外れずに残っていますが、とりあえずはこのままドラググリスを塗布して組んでみます。
その他異常は見られません。
組みたてていきます。
ここまで組みました。
今回初めてダイワのSLP WORKSのグリス104と300を使用しました。
104はシマノのSHIP-0と、300はシマノのACE-2と同じ使用箇所になります。
自分の感覚では、104とSHIP-0はSHIP-0の方が柔らかい感じ、104の方がサラッとした感じ。300とACE-2はほぼ同じ感じでした。
ここ、しっかりシャフトが回らないように押さえてネジを締めました。
ここまで組みました。
合体させます。
完成です!
いいですね〜
フット上部の汚れは落ちましたが、少し腐食があります。
裏側は綺麗です。
ハンドルを回した時のシュルシュル音は消えました。
スプール回転時のシャー音は無くなりました。
モッサリしていたクラッチの操作感はクイックになりました。
ハンドルノブにはオイルを差してキュルキュル音は無くなりました。
ドラグはワッシャーが一枚外れずグリスアップのみでの対処となりましたが、かなり調整幅が広がり普通に使用できるレベルにはなっています。後はグリスがどれくらいもつかと言うところでしょうか。
今回の整備では「構造を確認しながら作業を進めること(ビスを緩めること)」と「工具の使い方」を教えてもらいました。勉強になりました。
ありがとう!ファントムSM-15。
ありがとう!コンマナナ。